Mindfulnessとは?

 

マインドフルネスとは
Mind = 心 Full = 満たされている Ness = 状態
”今この瞬間に心が満ちている状態”
更には Mindful=気を配る、”今この瞬間に意図的に注意を払う”ということです。

人の思考のうち80%がネガティブなこと、そしてそのうちの90%は繰り返される反芻思考(*1)。そしてそのネガティブな思考のうち、87%は起こらず、起こり得る13%のうち80%は自力で解決可能な事である(*2)という研究結果があります。
つまり、本当に解決できない心配事が起きる確率はたった3%ということになります。

これらの研究から、思考していることの多くは現実ではなく、私たちは常に起こる可能性の低い出来事に不安を抱いたり、心配をしているということがわかります。

マインドフルネスは、今この瞬間に起こっている現実をありのままに見つめ、現実ではない思考や感情と区別していくことでもあります。 

Source*1:アメリカ国立科学財団(National Science Foundation)の研究
Source*2: 国際認知療法学会会長、ロバート・L・リーヒ博士の研究

 

マインドフルネス瞑想とは

マインドフルネスは物事の捉え方のこと。そしてマインドフルネス瞑想はその考え方を瞑想に落とし込んだものです。

瞑想と言っても様々な手法があり、マインドフルネス瞑想はそのうちのひとつ。

マインドフルネス瞑想の中にも、食べる瞑想、歩く瞑想、キャンドル瞑想、ボディースキャンなど様々な種類の瞑想があるのですが、最も代表的なのがヴィパッサナーとも呼ばれる座る瞑想です。

これは自分の呼吸に意識を集中させながら、浮かんでくる思考や感情に価値判断を下さず、吞み込まれることもなく、ただただ好奇心と優しさを持って見つめていくという瞑想の方法です。

瞑想というと思考や感情を押し殺して”無”にならなければいけないと考える方も多いと思いますが、マインドフルネス瞑想の目的は無になることではなく、今この瞬間に気づいて、ありのままの自分を受け入れるということ。

マインドフルネス瞑想は、日々何万回と沸き起こる未来や過去に対するネガティブな思考や感情を、現実に起こっている出来事と混同することなく向き合い消化していく練習でもあります。
そして思考や感情はあなた自身ではないということに気づいていくことができるようになっていきます。

 

マインドフルネスの効果

 これまでお話した通りマインドフルネスとは今この瞬間に意図的に注意を払うことです。
そして現実をありのままに見つめていくことでもあります。

マインドフルネスの実践を続けていくことには、様々なメリットがあるのですが、主に以下のような3つの変化を感じるようになります。

 

1.自己認識能力と自己肯定感の向上


マインドフルネスは自分自身の感情や思考を観察し、その原因もありのままに見つめて理解していくことです。


そうすることで、自分でも気付かなかったような感情や、思考のクセに気づくなど自分を深く知るということに繋がります。

そしてマインドフルネスは、どんな自分もジャッジすることなく受け止めていく実践でもあり、自分を否定したり、責めるのではなく自分を大切にする気持ちを養うことで自己肯定感の向上へと繋がります。

 

2.人間関係の改善

ジャッジすることなく見つめていくのは自分自身だけではありません。
マインドフルネスの考え方では、他者とも同じように優しさと好奇心の気持ちを持って向き合います。

そうすることで他者に対して自分の固定概念を捨て、広い心で接することができます。

また、自分自身を俯瞰で見ていくことができると、衝動的な発言や行動をコントロールできるようになり、突発的な他者との衝突を防ぐことができるようになっていきます。

他人であっても、その人もあなたと同じようにただ幸せになりたいと思う一人の人であるということ。
そういった思いやりの心が人間関係の改善に繋がります。

 

3.ストレスの軽減

 何度もお伝えしている通り、マインドフルネスは現実をありのままに受け止めていくということです。

私たちのストレスの原因は様々ありますが、その多くは起こり得ない未来への不安や、過ぎさった過去に対する想像や妄想によるものです。


マインドフルネス=今この瞬間の出来事に注意を払うことは、必然的にそれらのストレスと現実を切り離していくということに繋がります。

実際に科学的根拠に基づいた、MBSRというマインドフルネスを用いたストレス低減法があり、これはアメリカのマサチューセッツ工科大学 ジョン・カバット・ジン教授が、仏教や禅・ヨガからの学びを非宗教的な補完療法、セルフケアの方法として開発したものです。

 

科学的根拠に基づいたメンタルヘルスケア


マインドフルネスや瞑想と聞くと、スピリチュアルであったり、ヨガなどのように宗教との結びつきをイメージする人も多いと思います。

ですが、さきほどのMBSR同様、マインドフルネスは脳神経科学などの科学的リサーチに基づいたメンタルヘルスケアであり、スピリチュアルや宗教などとは切り離した考え方です。

Googleが行ったマインドフルネスを用いた研修”Search Inside Yourself(SIY)”初め、国内外の名だたる企業がマインドフルネスを社内プログラムに取り入れるなど、マインドフルネスは効果的なメンタルヘルスケアのメゾットとして広く普及されてきています。

1979年に開発されたMBSRですが、その後科学の進歩により、マインドフルネスによる脳の変化が可視化できるようになり、その効果が神経科学と結び付けられて考えられるようになりました。

実際に、PubMedに掲載されているマインドフルネスに関する研究論文は、1998年単年で5件であったのが10年後の2008年には100件を超え、2023年現在では25,000件を超えています。

以上のことから科学者たちは、マインドフルネスを脳の機能と構造を変える神経可塑性をもたらす心のトレーニングとして認識しているということがわかります。

PubMed*:世界の主要な医学系雑誌に掲載された論文の書誌情報を調べることができるデータベース

日本ではマインドフルネスという言葉は知っていても、具体的に理解をしていたり、日常的に実践しているという人はまだまだ少ないと思います。

Wellbeing journal はメンタルヘルスケアのハードルを下げ、より身近であるべきだと考えています。
そこで生まれたのがマインドフルネスの要素を取り入れたWellbeing journal のジャーナリングブック。

誰でも気軽にすぐにジャーナリングを始められるよう、質問形式で構成されています。
日々の出来事や感情を観察することで、マインドフルネスの実践を行うことができます。

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マインドフルネスは誰もが身に着けることのできるスキルであり、セルフケアです。
是非ライフスタイルに取り入れて、心地よく自分らしく生きる選択をしていただければと思います。

 

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